ワインの概要を学ぶ
ワインとはどのような飲み物か?わかりやすく概要解説しながらどう掘り下げて勉強するのかも教える
原料はぶどうである
皆さんご存じの通りワインの原料はブドウです。普段目にするのは食用のブドウであり、ワインにはワイン用のブドウを用います。食用のブドウはみずみずしさが美味しいですが、ワイン用の葡萄となると、このみずみずしさが邪魔になることが多いです。
また、赤ワインの場合は皮や種もワインの味わいに含まれます。食用となると身の部分が多く食べやすい方が良いですが、ワインに使う場合は、皮の厚みや種の大きさがかえってそのワインの味わいの一つになるため、皮が薄く身が大きい方が良いとは言えなくなります。
ワインは数あるアルコール類のなかでも、生産地や畑の場所、つまり葡萄自体の品質に非常に価値が置かれる飲み物です。醸造技術や生産者ももちろんワインの味に影響をもたらしますが、それでもやはり葡萄なのです。
日当たりや水はけなどによって、隣の畑で作ったワインと何万円もの差があるなんてことも珍しくありません。
さらに細かく勉強していくには?
- 葡萄の作り方や収穫の方法や用語
- 地域や国による、栽培の違い
- 棚の作り方
- 天候や気候の影響がどう影響するか?
- どのような地域でどのような葡萄を栽培しているか?
- 各葡萄品種の特徴(味わい・色・種や皮はどんなか?・小粒か大粒か?)
- 土壌による葡萄への影響
- 雨や水分量がブドウへもたらす影響
その他いろいろとありますが。。。
ワインがブドウから作られ、またその葡萄の出来不出来が重要なワインにとって、ブドウの栽培自体の勉強が必須になります。
ブドウ栽培の工程から、自然がもたらす葡萄への影響など、ワイン用のブドウがどうやって出来てどの様な味わいになるのか?
ワインの原料である葡萄自体を知り、学ぶことはワインにはとても重要なコンテンツといえます。
ブドウがワインになるまで
ものすご~く簡単に言うと
ブドウを潰して→発酵させて ワインが生まれます。
糖分がアルコールに転化することによって、ブドウジュースがお酒になるわけですね。さらにそのあと樽にいれて熟成させることもあります。
葡萄を発酵させて、ワインにして熟成され、出荷されるのですが、作り方の根本は同じでも、作る人や地域、国等によって、色々な製法の違いがあります。
また出来上がるワインによっても製法が異なります
例えば
赤ワイン→皮と種を一緒に発酵します→渋みや苦みが生まれる
(黒ブドウと呼ばれるブドウを使用:食用でいうと巨峰とかピオーネみたいな色したやつです)
白ワイン→皮や種は取り除いてブドウジュースだけを発酵させる
(一般的には白ブドウと呼ばれるブドウ:食用でいうとマスカットみたいな色のぶどう)
知っててドヤれる豆知識
①黒ブドウから白ワインが作られることがあります。
黒ブドウも中身は黒くない、ので白ワイン作れます。出来上がりが少し赤みがかった白色になることが多い。
②白ブドウを皮と種と一緒に発酵させる(赤ワインの製法)で作るワインを「オレンジワイン」といいます。
オレンジワインここ何年か割と流行ってます。数年前のソムリエ試験の記述式問題で「オレンジワインとは何か?」出題されました。
さらに細かく勉強すると?
- ワインの製造の細かい手順と用語
- 製法の違いや出来上がるワインの違い
- 生産者による製法の違い
- 熟成のさせ方(樽?ステンレスタンク?)
- 熟成の期間の違い
等などやはり葡萄をワインにする作業を細かに勉強して深堀させていく必要があります。やはり製造過程もワインの知識としては切っても切れない関係ですね
瓶詰めされて販売される
製品化されるためには、ワインを瓶詰して、それを販売ルートに流さなければなりません。地域や生産者によって、ワインを入れる瓶の形も違えばサイズもちがいます。
また、ラベル(エチケットといいます)にどんなことを書くのか?きれいな絵が描かれているワインも沢山あります。
商品化となると、生産者も普通は高く売りたい、売れる商品を作りたい、と思うはずなので、瓶やラベルにも生産者の個性が出ます。
ラベルに関しては、記載しなければいけない項目や記載してはいけない事柄などが法律によって定められていますので、そのような知識を学ぶことも必要でしょう。
細かく掘り下げると?
- 地域や生産者によるボトル形状の違い
- 瓶のサイズや規格
- ラベル(エチケット)には何が書かれているか?
- ラベル(エチケット)に関する各国の法律の知識
- 輸出や輸入の様々(関税、輸送法、輸出入の割合)
- ワインの保存方法等
ワインの味の違いは何から生まれるか?
ワインの南北感を考える
南北感ってなんぞや?
ワインというのはブドウから作られるんですが、ぶどうの種類も様々ですし、同じ葡萄品種でも味が様々です。皆さん同じ種類のみかんを食べていても、あま~い時もあれば酸っぱい!ときもある。水っぽい時もあれば、あじが濃い時もあります。
南北感を簡単に考えると、暖かい地域で育った葡萄か寒い地域で育った葡萄か?
ということになります。
〇暖かいところで育つブドウは
太陽の恵みをサンサンと受けて甘ーく熟れます。
かじつが甘く熟れると、酸味は少なく糖度があがるので出来上がるワインは、濃くて重い酸味が少ない
〇寒いところで育つブドウは
スッキリシャープな味わいで、酸味のある味わいになります。シャキッとした感じですね。
この味わいの差をしるとことでワインが分かり易くなります。
ブドウ品種にしても、当然気候に合ったものが根付きつくられるわけですから、大枠でいうとこの法則にあてはまります。
先に少し触れましたが、ブドウの糖分がアルコールに変換されるので熟れた暖かい地域の葡萄はアルコール分も高くなる傾向にあります
最初のうちは味の分かり易いワインを比較して飲んでみると良いとおもいます。
ブドウの種類によって生まれる味の違い
少しワインに興味のある方でしたら、色々な葡萄品種があるのはご存じかとおもいます。どんな葡萄品種がどのような地域でつくれられ、どのような色や味わいがするのかの細かい解説は置いて、
葡萄によって、どのような味の違いがうまれるのかを説明したいと思います。
赤ワインの場合は皮や種も一緒に醸造させるというお話をしました。
ということは
皮や種もワインの味に影響するということになります。
具体的に言うと皮の厚い葡萄は皮の体積が多くなる分渋みや重みがでますし。
葡萄の粒に関しても粒が小さい方が皮の表面積が増えるので渋いワインができることになります。このような葡萄の粒のおおきさや皮の厚さに由来してワインのあじに影響をあたえます。
葡萄の品種によってもちろん果実自体の味に差もあるのでしょうが、この皮や種の部分があじにもたらす影響は大きいです。
葡萄品種の勉強をする際に写真などを見ながら少し考えてみると記憶の定着につながると思いますよ。
さらに掘り下げて勉強するには?
- ブドウ品種の名前
- シノニム(同じ葡萄だけど名前が違う)
- どんな地域でどのブドウ品種がどのくらいつくられるか
- ブドウ品種ごとの味わいや色などの特徴
製法によって生まれる味の違い
もちろん製法や醸造技術の差によってもワインの味が変わってきます。
例えば意図的にブドウを干してから甘味を強化させて作るワインもありますし、
貴腐ワインなんてものは、ワインにつく特殊なカビを利用して、とっても甘いワインです(高級品です)
また、シャンパンを代表格とするスパークリングワインの製法や、
フォーティーファインドワイン(酒精強化ワイン)→シェリーとかポートワインが有名どころ。などの種類のちがうワインもあります。
このあたりは極端な例ですが、皆さんが普段飲まれるようなワインでも
国や地域の特性もあれば、生産者ごとの特性。同じ生産者でも高いワインと安いワインでは作り方に差がある場合があります。
掘り下げて勉強するには?
- ワインの醸造の仕方の違い
- 製法によってかわる、ワインの種類
- 熟成期間やどうやって熟成されるかの違い
- 樽熟成がもたらす味の変化は?
- 白ワインのシュールリーとは?
- シャンパーニュの製造方法
等など、このほかにもいろいろですね
ブドウではなく製法や醸造などによっても味やワインの出来上がりに及ぼす影響がたくさんあります。
まとめ
このように少しあげただけでも、ワインを理解するには沢山のことがらがあります。
ソムリエ試験などになるとこのような知識を全般的に勉強することになりますが、特に趣味や興味関心をもってワインを知りたいというひとは、全てを知る必要もないですので、自分の関心のある事柄を調べたり勉強してゆけば良いと思いますよ。
いろいろなことを勉強しはじめると、もっといろんなことが知りたくなるものです。まずは自分の得意そうな分野から攻めてみると良いでしょう!
次は「ワインのラベルってややこしい!」