あなたはレシピを見ないで作れる料理のレパートリーがいくつありますか?
このような質問をすると、お料理が苦手な方は指を折って数えます。
1...2...3...4.........。。。んん~~~~
今から言う考え方を身につけるとレパートリーが無限に広がります。
「料理を上達させるには実践あるのみ」なんていう方が大半ですが、そんなことはありません。この考え方を知っているだけで、誰でも手軽に、料理のレパートリーを増やすことができます。考え方を知っていれば、すぐに実践できますし実際に作らなくても想像の中で自分のレパートリーが大幅に広がるでしょう。
経験や技術でなくまずは考え方を身につけましょう。
料理のアレンジの考え方を1つのレシピが100倍になる方法 10のバリエーション!!
①食材をマイナス
②食材をプラスする
③食材をチェンジする
④味付けを変える
⑤食材の形や切り方を変える
⑥トッピングをする(トッピングを変える)
⑦濃淡を変える
⑧調理法を変える
⑨提供温度を変える
⑩器を変える
一つずつ詳しく解説していきますが、具体例があったほうがわかりやすいので、ここでは「肉じゃが」を例として使います。 肉じゃがは一般的なものとします。
じゃがいも、牛肉、人参、玉ねぎ、しらたき、 和風の少し醤油の色がする肉じゃがを思い浮かべながら読んでください。
①食材マイナスアレンジ
このアレンジは非常に簡単です。
さらに何か食材を買い忘れた、〇〇を作りたいけれど家に材料が一つない!何ていう時に使るので効果てきめん。方法は超簡単、料理の具材を 引き算するだけです。
先ほど言った肉じゃがで考えてみましょう。
スタンダードレシピとしてじゃがいも、牛肉、人参、玉ねぎ、しらたき、を入れるレシピがあったとします。ここから部材を引き算します。
例えばしらたきを抜きます。 大して影響ないですよね。まだまだ肉じゃがです。
続いて人参も抜いてみましょう。少し彩りが寂しくなりましたが、まだ肉じゃがとして成立しています。
次に玉ねぎを抜いてみます。肉とジャガイモだけになってしまいましたが、まだギリギリ肉じゃがです。味にもさほど影響ありません。
さらに牛肉を抜いてみましょう。ついに肉じゃがではなくなりました。 でもじゃがいもの煮物として、お料理としては成立しています。
もう一度本来の肉じゃがに話を戻します。じゃがいも、牛肉、人参、玉ねぎ、しらたきの入った肉じゃがから、牛肉だけを抜きます。肉じゃがではありませんが、牛肉と野菜の煮物と言う料理としては成立します。
ごくごく当たり前のことですが、レシピにかじりついて料理をしている人にはなかなかこのような発想がありません、 これは家庭料理だからできることではあります 。チンジャオロースを作ろうと思って肉がなければ、ピーマンとたけのこのオイスターソース炒めと言って食卓に出せばいいのです。 もちろん中華料理屋さんで、チンジャオロースを頼んで肉が入ってなかったら私も怒りますが・・・
その料理に対してさほど影響のない食材の引き算もあれば、料理名が変わる引き算もありますが、最終的に美味しく食べれる物が完成すればいいわけです。
引き算アレンジ分かっていただけましたか?簡単ですよね。
②食材プラスアレンジ
プラスアレンジも考え方としてはマイナスアレンジと同様に、料理の味付けや調理工程は変えずに食材をプラスアルファします。
先ほどの肉じゃがにプラスアルファの食材を考えてみましょう。
例えば、冷蔵庫にしいたけがあったから一緒に入れちゃえ~!
みたいな。肉じゃがだったら、ちくわ等の練り物いれたっていいし。
初めの頃は、味の想像のつくものでやってみてください。今まで食べたことのある食材でその味にマッチするな~と思った食材を 加えるアレンジ方法です
③食材入れ替えアレンジ
これも考え方としては簡単です。元々入ってる食材を違うものに、変えてしてみましょう。
先ほどの肉じゃがを例にします。
例えばじゃがいもの代わりに、里芋を使ってみてはどうでしょうか?なんとなく味の想像がつくでしょうか?食間こそ違えど、両方とも芋ですし、食材自体は淡白な味なので、美味しく出来上がるでしょう。
次に牛肉の部分何か変えられないかなと考えてみます。
どうですか何か思いつきましたか?
同じ肉類だと、想像しやすいですね。牛肉を豚肉や鶏肉に変えてみる。 シーチキンをいれてみてはどうだろうか?とやってみることです。
慣れないうちはなるべく元々の食材と似た食材でチェンジすることをお勧めします。
本当は肉じゃがを作るつもりで、じゃがいもを買い忘れて、冷蔵庫にある里芋で代用して作ったとしても。いざ食卓に並べるときは、「いつもの肉じゃがだとつまらないから、里芋でアレンジしてみました~」とか「里芋と牛肉の煮物だよ~」って堂々と出せばいいんです。
④味付けチェンジアレンジ
ここまで読んで、なんとなく私の方法論が分かってきたのではないかと思います。
今度は食材と調理法を固定して、味付けの部分を変更します。
またまた肉じゃがで説明します。じゃがいも、牛肉、人参、玉ねぎ、しらたきをお鍋に入れて煮込むのですが、他の味で煮込んでみたらどうかなと考えてみます。
例えば元々の肉じゃがの味に、少しカレー粉を入れてあげます。カレー風味の肉じゃがの出来上がりです。最初はこのようにちょい足しくらいの味変がいいかもしれません。
慣れてきたら、例えば。じゃがいも、牛肉、人参、玉ねぎの材料をトマトソースで煮込んでみる、とかコンソメスープで味付けしてみる。そんなこともできますね。
材料から言えば肉じゃがなのですが、全く違った料理が出来上がります。
⑤食材の形や切り方を変える
次は食材の形や切り方を変えてみましょう
同じように肉じゃがで説明します。
じゃがいもをフライドポテトのようにスティック状に切ってみましょう。それに合わせて他の具材も似たような形で切ります。肉じゃがと同じように煮込みます。味も具材も同じ肉じゃがですが、少し違った料理のように思えます。
もっと大胆に全部の食材をサイコロぐらいの大きさで角切りにします。肉じゃがと同じように煮込みます。大皿に盛ってスプーンですくって食べるような料理にします。ちょっと面白そうですよね。味付けや調理法は変わらなくても、食材のカットの仕方や大きさを変えるだけでも、違ったアレンジ料理になります。
⑥トッピングをする
出来上がった、お料理の上にトッピングをしてみましょう。
肉じゃがだったら、上に茹でた絹さやを乗せるなんていうのは定番ですね。
鰹節をかけても美味しそうですね。
卵黄を溶いて上からかけるのもよさそう。
味も変わりますが、見た目にも大きな変化があります
⑦濃淡を変える
肉じゃがだと少しぴんこないですが。
煮物を薄く延ばしてスープにしたり、逆に濃く煮詰めて、ごはんの上に乗せる具にしたり、
料理の濃さを変えることでちがう料理になります。
⑧調理法を変える
煮る、焼く、蒸す、揚げる、生で食べる等の調理法を変えます。
またまたしつこいようですが、肉じゃがでかんがえてみます。
具材を焼いてお皿に盛ります。
普段つかう煮汁は後でディップするか、具材を焼いた仕上げで上からかけて野菜になじませる。
蒸したり、揚げたりもできますね。
⑨提供する温度を変える
これはちょっと肉じゃがでは説明しづらいので、他の料理で説明します。
例えばトマトソースのパスタ、あったかいものはもちろん美味しいですが。夏場なんかには冷やしたトマトソースで冷製パスタにしてみる。
じゃがいものポタージュスープは冷やせばビシソワーズに変身します。
お豆腐を冷たいまま提供すれば冷奴に、暖かくすると湯豆腐に。
提供温度を変えることによって、多少味の調整が必要な場合もありますが、
冷たいものを温かく提供する。温かいものを冷たく提供する。ことで発想が広がります。
⑩器や盛り付けを変える
料理のアレンジではないのかもしれませんが、器を変えるだけで料理の印象は大きく変わります。 大きな平たいお皿の真ん中にちょこんと乗せれば、少しおしゃれな盛り付けになりますし、ガラスの器に盛り付けレバ涼しい印象になるでしょう。
料理自体は同じでも、見た目が変われば感じる味は大きく違ってきます。
その料理が美味しく見える盛り付けや器、食べる人のシチュエーションに合わせた盛り付けなどを心がけると、お料理上手に近づきます
まとめ
料理のアレンジの考え方を10パターン紹介いたしました。
ただ料理をアレンジすると言うと、上級者でないとできないのではないかと思われがちですが、あなたにもできそうなアレンジがいくつかあったのではないでしょうか。
今お教えしたアレンジの考え方は、レシピを見ないで料理をする。ということにもつながってきます。自分が作ったことない料理を、アレンジの考え方10パターンに乗せてアレンジすることで、あなたのオリジナル料理が作れます。
さらに上級アレンジとしては、10パターンを複合させます。
もはやアレンジとは言えず別の料理になってしまいますが、家庭料理です。お料理の名前なんてどうでもいいのです。美味しいものさえ出てくれば。
一つのレシピから100倍のレパートリーを産む方法がご納得いただけたでしょうか。
100倍どころではないです。1000倍にも無限にもアレンジができます。
実践編で 肉じゃが以外の料理でも説明していきたいと思いますが、皆さんが料理を作るとき、食べる時でもいいです、こういうアレンジを想像してみてください。
料理を作りたくなってうずうずしてきませんか?
いやしないかぁ・・・