料理初心者で何から手をつけたらいいか分からない、という人や、レシピを見て料理を作ったことがあるけど、レシピがないと何も料理ができない、という人は是非ごらんください。
効率的に料理上達したいならまず調理法から学ぼう
①料理上達できないのはレシピにかじりついているから
レシピを見ながらでないと料理ができない、という人に質問です。一度作った料理をレシピなしでもう一度作れますか?
ほとんどの方が No と答えるでしょう。 レシピというのはある人の料理を他人に同じように作らせるための教科書でしかありません。
我々のようなプロの料理が作ったことのない料理のレシピを見れば、そこから得られる情報はたくさんあります。
例えば食材の下処理の仕方、調味料を入れるタイミング、調味料の種類、 盛り付けの仕方やどんなお皿に盛り付けるとその料理が映えるのか、など。
ただ料理ができない人にとっては、言葉を追いながらその作業を進めるだけのものになってしまいがちです。よほど記憶力のいい人でない限り、レシピを忠実に覚えることもできないので、結局その料理が美味しく作れたとしても、 その料理を一度作ったことがあるという経験だけに留まってしまいます。これではいくらたっても料理が上達しません。
時代が便利になって、スマホなどでも手軽に料理のレシピを見られる時代になりました。
今では動画コンテンツでもレシピを見られる物があります。
レシピに依存 しても、作ったことがある経験値が増えるだけで、料理の上達は遅いでしょう。レシピは沢山あるけど、料理上達法を教えてくれる人やものは少ないですから、まあこれが当たり前です。
②調理法から学ぶとはどういうこと?
例えば和食を例にあげるなら、肉じゃがの作り方を覚えるのではなく、煮物の作り方を覚えましょう。ということです。難しく思えるかもしれませんが、そんなにシビアに考える必要ありません。 ここで教えるのはたかが家庭料理ですから。
100点の料理やお店でお金を頂いて集客するための料理であれば、煮物の基礎基本を覚えなくてはいけませんが、 まずは平均点80点以上の料理のレパートリーを増やすことの方が先決ではないでしょうか?80点以上の料理がある程度作れるようになってから、それを逆転に近づける努力をする方が、上達への近道といえます。 食材や調味料もとても便利なものがたくさんある時代です。便利なものを効率よく使って、まずはレパートリーを量産しましょう。そうして経験を積んでいくうちに、料理が楽しくなり、もっとおいしいものを、凝ったものを作りたいと思える日が来れば、突き詰めて行けばいいだけの話です。
煮物の作り方に話を戻します。
まず大まかにどんな料理なのかを考えます。
「適度な大きさに切った野菜や肉を和風の味付けで煮込んで火を通す料理」
シンプルに考えると和食の煮物は上のように説明できます。
でも、シンプルですが、これがすべてです
レシピを見るとこれがとても難しくなります。覚える情報が多すぎて結局全部覚えられません。
では煮物の料理法について考えてみましょう。
もう一度言いますよ
煮物とは
「適度な大きさに切った食材を和風の味付けで煮込んで火を通す料理」
これを順に細分化して考えます
・適度な大きさとは?
食べやすい大きさ、見栄えのする大きさ、食材の火の通り方を考えた大きさ、 食べさせる人数に応じたカットの仕方、味のしみこみやすさ
このようなことを考えて食材を切ります。これらを考慮したうえでレシピ本では「5センチ角に切りましょう!」みたいな話になります。
・和風の味付けで
砂糖・醤油・酒・出汁・みりん等を主につかいます→麺つゆで代用できます。
レシピ本だと、どれを何ccどの順序で入れるとか事細かにかいてあります。
・煮込んで火を通す
食材によって、火を通す時間も変わりますし、材料の切り方などによっても煮込み時間は変わってきます。 おいしく安全に食べられる状態になっていれば OK です。
煮物を上記の三つの要素を考えて、作れるようになれば、どんな食材になっても応用が利きます。食材の扱い方が分からなければ、そこで初めてレシピを見て、扱いを学べばいいのです。
少し難しくなってしまいましたが、このような考えのもとまずは超簡単に煮物を作る方法別のページでご紹介します 。